第73章 宮本陽叶は彼女を猫だと思っているのか?

本来C&Mグループが人工知能業界への参入を画策している今、『テイヨファイナンス』で特集が組まれれば、これ以上ない追い風となる。

業界内での認知度も飛躍的に向上するはずだ。

宮本陽叶は視線を戻し、口元を緩めた。彼は鷹揚に頷く。

「案内してくれ」

責任者は宮本陽叶の承諾を得て、目に見えて安堵した。すぐさま愛想笑いを浮かべ、二人をVIPルームへと案内する。

席に着くと、茶菓子が運ばれてくる。責任者は取材の準備があると言い残し、慌ただしく退室していった。

広い室内には、宮本陽叶と福田祐衣の二人だけが残された。

福田祐衣の視線が、宮本陽叶の手の甲に落ちる。その澄んだ瞳には、申し訳なさが滲...

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